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えんどうまめの合宿 報告

8月22日・23日と第7回のえんどうまめの合宿が無事に開催されました。

今年は参加人数も20家族60名ととても多く(過去第2位の人数)、開始前は「今年は段取りをちゃんと見直して!」とドキドキしておりましたが、なんと当日は心配された台風もほとんど影響がなく、大人があたふた動かずとも順調な滑り出し。大人数でも混乱することなく、それぞれが自分なりの役割を探して動いていました。小学生高学年は私が指示を忘れていたのにも関わらず、2階会議室のを開会式(大それたものではないですが、自己紹介などをします。)の会場準備。そこに小学生低学年が高学年の指示をあおって動く。園児たちは母親たちとせっせとおもちゃ空間の搬入・設置をし、空いた時間に自分たちの荷物を部屋へ移動させていました。

そして開会式を終え、恒例のクイズラリーをやり、おやつタイム。その後夕飯作りに入りました。3年前から合宿に参加している4歳の男の子は合宿へ来る前から「今年はカレー作らないで遊ぶんだー」と断言して参加。もちろんカレー作りは一切やらず、もくもくとおもちゃ空間で遊んでいたそうです。時々母のもとへきて「○○してるから」と報告に来る程度。(もちろんおもちゃ空間では見守る大人が数人います。)

私が合宿を企画してからずっと心がけていることがあります。それはなるべく毎年同じ環境・流れでやる。という事。子どもたちから「●●したい」と提案があれば、可能な範囲で対応をしますが、それ以外は特別なイベント的なことはしません。会場も、部屋割りも、2日間の流れもほぼ一緒。そうしていると子も親も合宿での少し先の生活がイメージできて、動揺も疲れも少なく、スムーズに進みます。その積み重ねから小学生が自主的に動けたり、4歳の子が「今年は遊ぶ!」と決断して参加できたりとしているのだと思います。遠藤さんはこの合宿をみて、「イベントではあるけど、生活メインの合宿だからね。こうなるよね。」といいます。

今年は一つ今までにない活動がありました。それは朝食のパンを子どもたちが捏ねる。(我が子がコネたいと希望をだしました。)ということ。でも7時30分には朝食を食べたいので、あらかじめ「朝はパンをコネます。コネたい子は朝5時半に食堂に来てください」と連絡をしました。そうしたら10名ほどの子供たちがちゃんと着替えを済ませて5時半調理室へ来ました。そのために目覚ましをかけて早く寝た。という子もいました。コネ終わるとササーっと散って行き、成型の時間になるとパーッと集まり、作業。そして配膳準備。なんとも言えないスムーズさでした。        みんなでコネたパンを遠藤さんがさらっと「おっこれは美味しい」と言ってくれて、そのわざわざ言った感じでないのがとてもうれしく感じました☆

恒例の大人お楽しみ「夜のお話会」では(この夜のお話会の為に合宿をして、子たちには付き合ってもらっているのです。)いろいろな話題に花がさきましたが、特に「嘘をつくこと」に関しての話では参加したみんな目からウロコの納得!でした。

世間一般の大人はよく「嘘のつかない、まっすぐな子」に育ってほしい。という感情を抱きます。もちろん悪いことではないのですが、果たして「嘘をつかない」ことは良いことなのでしょうか?遠藤さんは大人が使う「やさしい嘘」ってのもあるよね。と言います。                これは私の考えた例えですが、友達がすごく気にって買ったスカートをはいて「とっても気にってるの☆」と見せてくれたとします。しかしそのスカートはその人にあまり似合っていないとする。でもその人はとても喜んでいる様子。そんな彼女に「それ似合わないよー」と伝えるのは どうでしょうか?そんなときその人の気持ちを優先して「素敵なの買ったのね。」などと言って、わざわざ事実を述べて不快な気持ちにさせることはしないのが大人の対応かと思います。でもこれは「嘘」をついていることですよね?

大人はよく「嘘はつかない」と子に教え込みます。でも「ピュアに生きることは 結構つらいよね」と遠藤さん。

子は嘘をつきます。それは物語の変更をするという練習段階の嘘。

「(大人になるまでの過程を過ごしている)未熟な子」の嘘にいちいち大人が惑わされないこと。

母:「歯磨きした?」 子:「うん、したよ (してないのに)」⇒「 嘘ついたでしょ!」 ではなくて
母:「歯磨きした?」 子:「うん、したよ (してないのに)」⇒「 歯磨きしたんだね。 はい30、歯磨きしてください。(指示を出す)」

のように嘘をついても淡々と生活を進めるのです。嘘がどうかは子をよく観察して表情や口調、状況からわかると思います。発している言葉だけに左右されないという事です。

嘘をついてはいけない場面とついていい場面を口で説明することは不可能です。大人でも判断に困ることはたくさんあると思います。それを「嘘はつかない!」で固めてしまうことのリスクへも目をむける必要がありますね。

遠藤さんの発想の転換には本当にいつも新たな学びをいただきます☆

今年も 遠藤さんとみなさんのおかげで学びと気づきの多い合宿となりました。本当に感謝しています。